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嘉悦 勲; 伊藤 彰彦; 相根 典男*
J.Appl.Polym.Sci., 17(9), p.2743 - 2752, 1973/09
被引用回数:3二成分混合系放射線固相重合の応用研究としてアクリル系単量体と非重合性固体との二成分混合系の共晶を放射線固相重合せしめ、これを後加熱して発泡体を生成させる研究を行った。その結果アクリルアミドとイタコン酸・マロン酸・尿素等との二成分混合系を照射して重合せしめたのち160~200Cに加熱することによりポリアクリルアミド発泡体が生成する事実を見出した。さらに、系に水を加えた場合、たとえばアクリルアミド-イタコン酸-水、アクリルアミド-無水マレイン酸-尿素-水等の液相系を照射して放射線重合せしめたのち同様に加熱することにより、発泡倍率は増大し良好な発泡体が生成する事実を認めた。また、アクリル酸-尿素-水(液相系)を放射線重合せしめたのち加熱することによってもポリアクリル酸発泡体も得られた。発泡機構は非重合性成分を緊密一体に包含した重合体が加熱により軟化点以上に熱せられ、同時に非重合性成分がポリマーの軟化点に近い温度領域で分解して気体を発生し、重合体を膨張せしめるものと推定した。